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       6/1(土)シンポ&デモ!「誰のためのTICAD(アフリカ開発会議)か?
         -グローバリゼーションのなかで搾取と排除に抵抗するアフリカとアジアの人々-」
           http://ticakov.hatenablog.com/entry/2013/05/10/183546

           ゲスト  チャイナ・ングバネさん (南アフリカ共和国:クワズールー・ナタール大学市民社会センター)

           シンポジスト 稲葉奈々子さん( NO-VOX 「持たざる者」の国際連帯行動 )
                    近藤昇さん( 寿日雇労働者組合 )
                    小倉利丸さん( 横浜でTICADを考える会 )
                 
           シンポジウム宣言:http://ticakov.hatenablog.com/entry/2013/06/06/231359

「アフリカは蜂起しなければならない」パトリック・ボンド ~横浜でTICADを考える会 資料1~ 【1/3】

 2012年12月、“Africa Rising”という記事が『TIME』誌に掲載された。南アフリカの反グローバリゼーションの論客パトリック・ボンド(Patrick Bond)は、アフリカはRising(勃興)などしておらず、逆に援助が減る傍ら、ますます海外資本の略奪や国内エリートによる資本逃避にさらされていると反論する。

パトリック・ボンド氏のコメント

論考の概要:
アフリカの勃興はさまざまな誘引によるものであるが、そのほとんどは外部的なものであり、またこの10年間に起こったものである - 数十億ドルに上る援助(特にHIV/AIDsとマラリア対策)、数百億ドルに上る対外債務の帳消し、特に中国の動きによりアフリカの天然資源に関心が集まったこと、携帯電話の急速な普及(2000年には数百万台だったものが今日では7億5千万台に及ぶ)など。アフリカに対する海外の関心は、そこでのビジネスへと焦点が移行している。2006年に投資額が初めて援助額を追い越し、現在、その差は二倍に開いている。


話のオチ:
アフリカは今、歴史的変容の過程にある。この数十年間にアジアで起こったように、今後数十年の間に、数億人のアフリカ人が貧困から脱却するだろう。ライブ・エイドの仕掛け人だったボブ・ゲルドフが、この二月にアフリカをターゲットにした2億ドルのプライベート・エクイティ・ファンドを立ち上げたが、これは事態の変化を象徴的に表している。「21世紀はアフリカの世紀になりうる」と彼は言う。「新たなグレート・ゲーム(略注1)がアフリカで展開されている。もっとも、西欧の大半はこの地理戦略上の大物を無視しているがね」。この変化は避けられない。モザンビーク沖のロブマ1鉱区にはリビア全体よりも多量の天然ガスが埋蔵されているし、まだ初期調査の段階だが、ソマリアにはクウェートに匹敵する石油が眠っていると見られる。そしてアフリカ大陸には世界の未開拓の耕作可能地の60%があるのだ。ゲルドフが言うように、「最後には、われわれ皆がアフリカへ向かわねばならなくなるだろう。彼らは私たちが必要とするものを持っている」。そしてこの第二の争奪戦にこそ、アフリカの最大の希望がある。アフリカの第一の争奪戦(1870年代から1900年にかけての状況を歴史家はそう名づけた)は、欧州の帝国主義による分捕り合戦だった。第二の争奪戦では、アフリカこそが最大の勝者となるべきだ。

(略注1:「グレート・ゲーム」とは、19世紀から20世紀にかけての、中央アジアの覇権を巡る大英帝国とロシア帝国の敵対関係と戦略的抗争を指す言葉)


No, Africa's not 'rising' but should be uprising
 アフリカは“勃興”にあらず しかして“蜂起”すべし
 パトリック・ボンド 12月5日 

『TIME』誌のオリジナル記事の要旨:アフリカの勃興はさまざまな誘引によるものであるが、そのほとんどは外部的なものであり、またこの10年間に起こったものである - 数十億ドルに上る援助(特にHIV/AIDsとマラリア対策)、数百億ドルに上る対外債務の帳消し、特に中国の動きによりアフリカの天然資源に関心が集まったこと、携帯電話の急速な普及(2000年には数百万台だったものが今日では7億5千万台に及ぶ)など。【TIME記事は巻末に掲載】

 アフリカに対する海外の関心は、そこでのビジネスへと焦点が移行している。2006年に投資額が初めて援助額を追い越し、現在、その差は二倍に開いている。

真実:アフリカの衰退(非再生可能資源の減少を計算に入れると、年6%以上)はさまざまな誘引によるものであるが、そのほとんどは外部的なものであり、またこの10年間に起こったものである - 14の「脆弱国」を除くほとんどのアフリカ諸国への開発援助の停滞(1)(いずれにせよ、その大半は“みせかけ”だけのものだったが)、ワシントンが率先してHIV/AIDsとマラリア対策への更なる資金援助をカット(2)、2005年に数百億ドルに上る対外債務(のほとんどは、いずれせよ返済不可能な独裁者への“汚い”債務)が帳消しされつつもその直後からの劇的な債務返済の増加(3)がアフリカの低所得国の財務省を圧迫、特に中国と西側諸国の動きにより鉱物と石油資産が劇的に減少(4)したこと(資源剥奪を考慮に入れた“調整純貯蓄”を計算した場合)。そして、ネットアクセスが低いため、たとえ費用が高くても携帯電話は急速に普及している。しかしこれはデジタル・デバイドの解決にほとんど役立っていない(5)。アフリカでは金融がますます海外の関心を独占している。何十年もの間、アフリカのエリートたちは援助やアフリカへの投資を上回る勢いで西欧や東アジアの金融市場に投資を続けており、1970-2010年間のアフリカからの資本逃避は1.4兆ドルに上ると見られる(6)。

(【2/3】へ続く)