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       6/1(土)シンポ&デモ!「誰のためのTICAD(アフリカ開発会議)か?
         -グローバリゼーションのなかで搾取と排除に抵抗するアフリカとアジアの人々-」
           http://ticakov.hatenablog.com/entry/2013/05/10/183546

           ゲスト  チャイナ・ングバネさん (南アフリカ共和国:クワズールー・ナタール大学市民社会センター)

           シンポジスト 稲葉奈々子さん( NO-VOX 「持たざる者」の国際連帯行動 )
                    近藤昇さん( 寿日雇労働者組合 )
                    小倉利丸さん( 横浜でTICADを考える会 )
                 
           シンポジウム宣言:http://ticakov.hatenablog.com/entry/2013/06/06/231359

「アフリカは蜂起しなければならない」パトリック・ボンド ~横浜でTICADを考える会 資料1~ 【2/3】

【1/3】http://ticakov.hatenablog.com/entry/2013/03/21/133657より続き


以下、太字下線部分の検証を裏付けるデータを紹介する。

1)14カ国の「脆弱国」を除くほとんどのアフリカ諸国への開発援助の停滞
    いずれにせよ、その大半は“みせかけ”だけのものではあれど

 アフリカへの資金流入は、14の「脆弱国」への援助増加によりかろうじて支えられている。14カ国とはブルンジ中央アフリカ共和国、コート・ジボワール、コンゴ民主共和国、エリトリア、ガンビア、ギニア、ギニア・ビサウリベリア、シエラ・レオネ、サントメ&プリンシペ、トーゴジンバブエ(出典:国際通貨基金

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棒グラフ『サブサハラ・アフリカへの資金流入』


アクションエイドの試算              f:id:ticakov:20130404213021j:plain        
ODAの61%は「みせかけ」
・運営経費 1%
・技術援助 20%
・ヒモ付き援助 4%
・債務救済 14%
・難民救済費用 2%
・貧困削減と関係ないプロジェクト 7%
・送金経費: 13%
以上の合計 61%
本当の援助: 39%         

円グラフ『アクションエイドの試算 ODAの61%は「みせかけ」』


【関連記事】 ユーロ危機深まる中、対アフリカ援助は漸減
ラリー・エリオット2012年7月6日 Aid to Africa dwindles as euro crisis rages on | Business | Economy | Mail & Guardian

 政策提言グループONEによると、欧州各国は2005年夏のグレンイーグルスG8サミットでの公約を守っていない。
欧州から世界の最貧国への援助は昨年7億ユーロも減少した。援助額が減少したのは約10年ぶりで、単一通貨の危機に見舞われた14のEU加盟国が対外援助予算を削減したからだ。
 政策提言グループONEは、欧州各国は2005年夏のグレンイーグルスG8サミットでの公約を守っておらず、緊縮予算が「生殺与奪の権を握る」事業にまで悪影響を及ぼしている、と警告する。
 ロックスターU2のボノが共同設立者に名を連ね、ボブ・ゲルドフも支援する貧困キャンペーングループONEは、「EUは2015年までに対外援助にまわす年間政府予算の割合を0.7%に引き上げるという目標を達成できそうにない」として、この件がブリュッセルで現在進んでいる2014-2020年の予算支出交渉で無視されるのではないかと懸念している。
 ONEの年次報告書「データレポート」によると、最も債務危機の影響をこうむっている二国 - ギリシャとスペイン – は2010-2011年にそれぞれ対外援助予算を大幅削減(それぞれ40%と30%)し、またEUからの援助は1.5%減少した。
 一方、同じくEUと国際通貨基金に救済を要請していてもアイルランドとポルトガルは援助額の減少をわずか3%に抑え、イタリアは逆に25%増加させている。
大幅削減
 ONEの欧州担当エイドリアン・ロベットは「ギリシャとスペインの援助額の大幅カットは二国の状況から予想できなかったわけではありませんが、EU全体の減額は憂慮しています。オランダや英国、アイルランドといった国を見れば、政治指導者が確固とした意思を持ち賢い選択さえすれば援助予算防衛は可能だということがわかります。他国もこれらの例に見習うべきです。」
 ONEの報告では、EUの援助額はグレンイーグルスでの公約に180億ポンド不足しており、またアフリカ援助増額はわずか50億ポンドで、約束された160億ポンドよりはるかに少ない。イタリアとドイツは増額したが、それでもこの二国とも、公約した援助目標額には達していない。
 「欧州の指導者は近隣の国々には巨額を動員して支援の手を差し伸べています。アフリカへの約束も忘れるべきではありません」とロベットは言う。「今月スペインの銀行救済のために決定された費用は、欧州が援助目標を約束通り達成するのに必要な額の5倍に当たります」。
「近年、アフリカ国内は目覚しい進歩を示していますが、何百万という人々がいまだ援助による生活救済プログラムに依存しているという事実に変わりありません。」
 ONEの分析では、英国は2013年までに国の予算の0・7%が援助に回るよう増額していくプログラムを順調にこなしている。「デイビッド・キャメロンは来年国家予算0.7%を援助に、という約束をちゃんと守ろうとしています。来年(2013年)のG8議長国の地位を利用して、彼が、すべての援助国が約束を守るよう次の欧州予算に関して交渉を動かしてくれるかどうかがカギです。」
数えきれないほどの生命
 国際開発担当の閣内相アンドリュー・ミッチェルは「もし豊かな国が最も貧しい人々に対する責任を放棄し始めるなら、数え切れないほどの生命が危険にさらされることになるだろう。援助減額は近視眼的であり、最も貧しい人々の生命だけでなく、わが国の国益も損なうものだ」と言う。「英国は断固として自らの公約を守り続ける。6月28日からのブリュッセル会合は、他のEU諸国のリーダーが0.7%という公約を守る意思を再確認する場になりうる。」
 欧州のリーダーたちは2014-2020年の1兆ユーロの予算案をめぐって論争を繰り広げている。このうち、510億ユーロが開発援助に割り当てられてきたが、英国を含むいくつかの国は、この予算を10%減らすよう要求している。「そんなことになれば、援助はますます限られたものになってしまいます。」とロベットは言う。
 ONEによると、今週EUサミットのために用意された文書には援助予算公約0.7%への言及がなかった。これは2007年以来、なかったことだ。
 EUの27全加盟国の開発援助グループを代表するエイド・ウォッチのレポートでも、ONEと同様の結論を出している。同団体によると、援助減額は「いまやトレンド」になっている。2011年には11カ国が援助を削減し、今年9カ国が更なる減額を予定している。
 エイド・ウォッチはユーロ圏で自らの公約に大きく遅れをとっている二大国としてドイツとフランスを名指ししている。またEU援助の14%(73億5千万ユーロ)が途上国に届かなかった可能性があると言う。
 「援助によって変化が生まれているという人々への信頼が必要です。透明性が確保され、途上国の最貧層の人々に確実に援助が届かなめればなりません」とワールド・ビジョン・インターナショナルのキャロライン・クローカーはいう。「そうでなければ、着実な成果がどうやって保証されるでしょうか?」
(コピーライト:2012年ガーディアンニュース)


2) ワシントンが率先してHIV/AIDsとマラリア対策への更なる資金援助をカット
【関連記事】アフリカへの対AIDS資金援助が減少-専門家が警鐘
アンガス・ショウ(AP通信) 2012年7月19日
Experts: Africa countries lose out on AIDS funding - Yahoo! News

ジョハネスバーグ(AP) - アフリカはHIV/AIDSと闘うための資金援助を国際社会から十分に受けておらず、その結果、医薬品不足から破壊的な結果が起こる恐れがあると、国際的な人道的非政府医療団体が木曜日に発表した。
国境なき医師団の専門家は、コンゴは抗レトロウィルス薬をそれを必要とする人の15%にしか配布できず、「患者は文字通り、助けを求めながらわれわれの眼の前で死んで行く」。
この声明は7月22日からワシントンで開催される国連世界AIDS会議に先立ってジョハネスバーグで発表された。同団体によると、この病気に関してもっとも深刻な状況にあるアフリカ諸国は、同時にエイズと闘うための「最先端の医療」を享受できる可能性がもっとも少ないところとなっている。
同団体は、国連データはこの病気が世界的に拡大していることを示しているのに、ドナーは以前自分たちが公約したアフリカへの資金援助額を縮小させようとしていると言う。
また、「アフリカ諸国はエイズ問題解決の手段を国内で見つけるべきだ」という圧力がますます強くなっている、と述べる。
「これはエイズ問題の最終解決のために自分たちが以前の行った公約から手を引くための、まったく人を食ったような言い訳に過ぎません。この動きは患者たちに壊滅的な影響をもたらすでしょう」と、同団体のアフリカ南部地域担当上級アドバイザーのEric Goemaere博士はジョハネスバーグで記者に話した。「アフリカ諸国が、彼ら自身の限られた資金でこの非常事態を自分たちだけで解決できるなどと思うこと自体、とんでもない話ですよ」。
ワシントンサミットでは政治指導者と科学者たちが、エイズ撲滅という最終目標に向けてのプログラムの再評価をすることになっている。しかし、途上国での治療の回数を増やし質を高める計画は、国際的な援助の行き詰まりで根本からひっくり返される瀬戸際にある、と同団体は述べる。
南アフリカとその周辺地域におけるエイズ対策プロジェクトの主な支援者である世界基金は、いまやドナーたちの関心が急速に薄れていくのをひしひしと感じている。
UNAIDSによる最新研究では、国際的なエイズ対策援助資金額は2008年の80億ドルからその後も大して増えておらず、いくつかの途上国は既存のプログラムを継続するのに自分たちの予算支出を増やさざるを得なくなっている。
しかし資金が削られようとしている今、まさにこれまでのエイズ対策プログラムの効果が現れ始めているのだ。
木曜日の発表では、南アフリカで母子間のエイズ・ウィルス感染の件数減少が発表された。母親と生後4-6週の子どもへの治療が効を奏したのだ。
「母親と幼児への早期治療が大きな効果を挙げることがはっきりしてきました」と保健大臣アーロン・モツォレディは記者に語った。
南アフリカでは、新生児の32%にHIV感染の恐れがあり、その内30%が8週間以内に何の治療薬も投与されなければHIVに実際に感染してしまうと見られている。この国では世界でもっとも多くの560万人がAIDSを発症しており、感染率は5千万人の全人口の約18%に当たる。
国境なき医師団の医師によると、マラウィ、モザンビークジンバブエでも彼らのAIDSプログラムの効果が上がっていると報告されている。
マラウィは、妊婦と母乳育児中の母親への治療を通して母子感染を防ぐプログラムに最初に着手した。
マラウィ保健省のスチュアート・チュカは、エイズ撲滅はいまや医療技術とそのための金が払えるかどうかにかかっている。
「ゴールが今にも手に届きそうなのに、われわれは資金難に陥っています。わたしはエイズは撲滅できると固く信じていますが、私たちだけでは不可能なのです」と彼は語った。
コンゴに駐在する国境なき医師団のメンバーThierry Dethierは、同国では診療所の10箇所に1つしかエイズ治療を提供していないと言う。「必死になってARV治療が受けられるところを探しあぐねた重病患者が私たちのところにやってくるのです。」しかし、その治療自体がいまや死に体なのだ。


3) 2005年に債務(そのほとんどは、いずれせよ返済不可能な独裁者への“汚い”債務)
帳消しはあったが、その直後からの劇的な債務返済の増加がアフリカの低所得国の財務省を圧迫

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単位:10億ドル
※表『ジョセフ・ハンロン「独裁者と債務(1998)」の数値から』

2005年の債務帳消しは、アフリカの債務返済額が輸出収入に占める比率を改善せず。帳消しされたのはほとんどが返済不可能な債務に過ぎない。

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グラフ『各地域の代表的な低所得国の公的債務総額(対GDP比%)』、『各地域の代表的な低所得で利払いが歳入に占める割合』


4) 特に中国と西側諸国の動きによる資源流出で鉱物と石油資産が劇的に減少(資源剥奪を考慮に入れた“調整純貯蓄”を計算した場合)

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資料:世銀データより筆者が計算
※グラフ『サブサハラ・アフリカの調整純所得が国民総所得に閉める割合』

5) ネットアクセスが低いため、たとえ費用が高くても携帯電話は急速に普及している。しかしこれはデジタル・デバイドの解決にほとんど役立っていない。
2012年9月25日掲載
IT News Africa - Technology, Telecom, Mobile and Gadgets news, analysis and reports

サブサハラ・アフリカの40%がブロードバンド・アクセス欠如によるデジタル・デバイドを経験
英連邦テレコミュニケーション機関(CTO)の新しい社会経済レポートによると、通信衛星が現在サブサハラ・アフリカの大部分で経験されているデジタル・デバイド(情報格差:パソコンやインターネットなどの情報技術(IT)を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる、待遇や貧富、機会の格差:訳注)を埋めるのに大きな役割を果たしている。
Avanti Communicationsの資金援助で作成されたこの報告書は、限られたブロードバンド網設備と高い料金のせいでサブサハラ・アフリカの大多数がブロードバンドへのアクセスにおいて世界の他の部分に遅れをとっている、とする。

確証に基づいたICT政策と規制を:アフリカにおける情報通信技術へのアクセスと利用
Gillwald.A.&Stork.C著(2009)

・携帯電話普及“数が、何百万ものアフリカ人がいまだに自身の通信手段を持っていないという事実を覆い隠す役割を果たしている“。
・アフリカは、十全な通信サービスにアクセスできる人の割合においても、サービスの利用頻度や利用形態に関しても世界の他の地域に大きく遅れを取っている。その第一の理由は料金が高いことだ。
・大規模通信サービスの費用が高いためにそれを利用する他の経済活動も高額となり、ほとんどの国でビジネスコストの増大を招いている。
・情報通信技術がGDPに占める割合は・・・世界平均よりかなり低い。
・十全な通信サービスへの全面的アクセスを、全国民のために、かつ妥当な料金で達成するという国家目標は、お粗末な政策により失敗に終わっている。
・アフリカ大陸の全般的傾向として、電話アクセスの差による格差は減少しているが、デジタル・デバイドは広がっている。特に大陸のほとんどの地域にブロードバンドが普及していない。
・固定電話分野は回復の兆しを見せない。ほとんどの国が2006-08年のマイナス成長の影響を引きずっている。


6) 1970-2010年間のアフリカからの資本逃避は1.4兆ドルに上ると見られる。

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単位: 2010年時の10億ドル
※棒グラフ『サブサハラ・アフリカ』

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リビアのデータはないが、おそらく最悪の数値だろう)
表『北アフリカ四カ国』

出典:

http://www.peri.umass.edu/fileadmin/pdf/ADP/SSAfrica_capitalflight_Oct23_2012.pdf
Capital Flight from Sub-Saharan African Countries: Updated Estimates, 1970 – 2010
James K. Boyce andLéonce Ndikumana, Political Economy Research Institute
University of Massachusetts, Amherst October 2012


(【3/3】へ続く)